恐怖を遮断することはできないまでも、意識してある程度制御することはできる

■プレゼンへの恐怖は生きるための恐怖

 「プレゼンのせいで命を落とした」という話はあまり聞いたことがない。なのに、なぜわたしたちは人前で話すことにあれほどの恐怖を感じるのか。わたしたちの脳には、プレゼンという状況に恐怖を抱かせる能力が備わっているのだという。

  • 1人で立っている。
  • 広いところにいて隠れる場所がない。
  • 武器を持っていない。
  • あなたをじっとみつめる生き物の大群の前にいる。 

 すべての生き物の長い歴史において、これらの条件がすべて満たされる状況はどのような場合でも非常にヤバイ状況でした。それはまもなく攻撃され生きたまま食べられる可能性が高いことを意味していたのです(p.15)。


 本書によれば、プレゼンに対する恐怖は「本能」に由来する。生命を脅かすものから自分の身を守るため、わたしたち生物は恐怖を感じるようにできている。肉食動物に捕食される危険性がほとんどなくなった現代においても、その本能は消えていない。
 
 つまり、プレゼンに対する恐れや緊張は、決して遮断できないのである。しかし、恐怖を遮断することはできないまでも、意識してある程度制御することはできる。











晴読雨読@エンジニアライフ: 「プレゼン怖い」を克服するプロの技―― 『パブリックスピーカーの告白』