ファンク・ファンたちの耳を再びファンクの伝道師、スライへと傾けさせました

黒人社会の中で、ジェイムス・ブラウンによって創造され、スライによって全米へと伝道されたファンクの教えは、その後アース・ウィンド&ファイヤーウォータワー・オブ・パワーオハイオ・プレイヤーズ、そしてP−ファンクの一団、プリンスへ、さらにはヒップ・ホップへと受け継がれて行く中で、多くのファンク・ファンたちの耳を再びファンクの伝道師、スライへと傾けさせました。(我が日本のスガ・シカオも忘れちゃいけません)

 かつて、ウッドストック・コンサートで50万人の観衆が、彼に与えた強力なパワーは、もう現在の社会には存在しません。そして絶妙のバランスの上に成り立っていた混成バンドももう存在しません。そして、何より常にポジティブだったスライ・ストーンのソウル「魂」がくたびれきってしまった今、彼に復活を求めることは、あまりに残酷なことなのかもしれません。

<締めのお言葉>
「このバンドの音には、計り知れないほどの自由があった。バンドの音が複雑だったのは、自由というものが複雑だからだ。…」 

スライ&ザ・ファミリー・ストーンについて、グリル・マーカス(音楽評論家)


[参考資料 ]

「ファンク -歴史、人物そしてワンネス - 」 リッキー・ヴィンセント著(BI
Press)

「ロック伝説」 ティモシー・ホワイト著(音楽之友社










スライ・ストーン