パイロットは、技能優秀の上に思想堅固な、空軍のエリート中のエリートだ

どんなに旧式でも北朝鮮でミグ21戦闘機は、とてつもない貴重品だ。だから戦闘機に搭乗できる北のパイロットは、技能優秀の上に思想堅固な、空軍のエリート中のエリートだ。


それでも金正日総書記は、かれらを心底から信用していない。どうしてそれがわかるかといえば、戦闘機に十分な燃料を注入するのを禁じているからだ。過去に戦闘機が韓国に亡命して以来、遠くまで飛べないようにしているのだ。


すくない燃料を知っていながら北のパイロットは、なぜ中国領へ入ってしまったのだろう。


中国は北朝鮮からの亡命を認めていない。したがってパイロットが中国へ亡命しようとした可能性は低い。


新華社電によると、17日午後3時すぎ、遼寧省の農地に墜落した戦闘機は、「故障で方向を失い、中国領に入ってしまった」という。韓国の専門家のなかにも「機体トラブルの可能性がある」と見るむきもある。


しかし、パイロットは死亡し、故障説を示す根拠もぜんぜんあきらかになっていないので、真相は依然として藪のなかにある。


破損した戦闘機は、すぐに解体してどこかへ運ばれたという。北朝鮮は、中国側の詳しい機体の検証を嫌っているらしい。ミグ21戦闘機に友好国の中国にも隠したい機密が備えてあったのか。それとも、ほかになにか都合のわるいことでもあるのか。


それにしても、この戦闘機が、中国領内を20分も飛んでいたというのも、気になるところだ。










北朝鮮の戦闘機墜落のナゾ:イザ!