ウィキペディアコミュニティじゃなくて

10年前は、私がウィキペディアのことを話しだすと皆がへんな顔をしました。

  11月になると、今でもへんな顔をします。その直後に思い出すのです、あぁ、いつもの話か、と。


共有すること、ただそれだけのために、
世界中から集まったボランティアが人類の知識の巨大な貯水池を作り出す。

  その貯水池にいったい何千何万人が毒薬をばら撒いたのかも少しは考えてくれ。


そのような考えに対して、たとえば、ビジネスの世界には懐疑的な人もいるようでした。

  あぁ、11月のウィキペディアだと感じられるお言葉です。


広告もない。利益もない。工程表もない。

  計画性もなく、展望もなく、終着点もない。


創設から10年が経った今、毎月3億8千万人がウィキペディアを使っています。

  1日あたり1200万人。だいぶ減ったな。


これは、インターネット接続環境にある人口のほぼ3分の1です。

  3ヶ月で全人口を網羅するといわないのは、数十年かければけっこうなページでそれが可能になるからだ。


ウィキペディアは世界で5番目に人気のあるウェブサイトです。

  不満のあるサイトランキングでもトップ10に入るのではないでしょうか。


他の4つは、数百万ドルの投資と膨大な数の従業員、執拗なマーケティングの上に作られ、維持されています。

  お金をかけた分、狂人は少ないのが利点ですから。


しかし、ウィキペディアは商業的なウェブサイトとはまったく異なります。

  まったく、11月の季語に設定したい発言だ。


それは、ボランティアが一度に少しずつ書き込んでいってできた、コミュニティの産物です。

  甘い。そのうちの何十パーセントが狂人が一気に描き込んだ妄想の産物であるか考えてみてくれ。


あなたもこのコミュニティの一部です。

  今の段階ですでに、ウィキペディアコミュニティじゃなくて

  ジミー・マルクスを頂点としたウィキペディアコミュニズムのような気がしてならないんですが。


そして私は今日皆さまに、この Wikipedia を守り維持してくださるようお願いしたいと思い、この手紙を書いています。

  インターネットで文章を書く際は、日付を明確にしてから「今日」という単語を使うべきである。


私たちは力を合わせて、ウィキペディアを利用料も広告もないままに保つことができます。

  狂人もその妄想をそのままに保つことができることがすでに証明されています。


また、ウィキペディアをオープンなままに保つことができます。

  変態もカスもバカもロクデナシも出入り自由です。

  そのくせ、マトモな利用者が人間関係に疲れて飛び出て行くのが年中行事です。


そこにある情報は好きなやり方で使うことができます。

  利用者は、胸を張って大嘘を書き込みまくって世界中にぶちまけてください。

  裏づけが難しいホラほど、世界中で真実として広まります。


ウィキペディアの成長を保つことができます。

  利用者の減少って、どう見ても退化です。

  経験上、ウィキペディアを利用しない理性の持ち主の成長なら、確実に保つことができます。


知識をあらゆる場所に届け、あらゆる人々の参加を招き入れることができます。

  世界的なウィキペディアの会議「ウィキマニア2011」をイスラエルで開催する組織のセリフじゃねえ


毎年この時期に、私たちは皆さまに、そしてウィキペディアコミュニティに関わるすべての人々に向けて、
可能なだけ、20ドル、35ドル、50ドル、あるいはそれ以上の額のご寄付をお願いし、
この共同事業を維持する助けをいただいてきました。

  英語版だと20ドルから100ドルまでなのに、
なんで日本語版だけ最高額が2万5千円(およそ300ドル)なのか教えて欲しい。


もし皆さまが情報を得る場所、着想を得る場所としてウィキペディアを評価してくださるのであれば、ぜひ、今すぐ行動していただきますようお願いします。

  というわけで、今すぐ行動しました。


どうぞよろしくお願いいたします。

  とりあえず、日本語版でのみ、なんで金額が跳ね上がるか教えてくれ。

ジミー・ウェールズ

Wikipedia 創設者


追伸 ウィキペディアとは、私たちのような人々がすごいことをする力です。

  計画性と展望のなさと肥大化した後の維持方法の思いつかなさは、

  まったくもってウィキペディアンたちと同じだと思うよ、うん。


私たちのような人々が、一度に少しずつ、ウィキペディアを書きます。

  いつまでもいつまでも毎日毎日どうでもいいくだらねえ話を書き込み続け、読み手の精神を汚染します。

私たちのような人々が、一度に少しずつ、資金を出します

  そう、なぜか毎年11月に、いきなり思いついたかのように。


これは、私たちの隠れた力を集めれば、世界を変えることができるというあかしです。

  安心しろ、既に変わった。後はいかにしてその被害を少なくするかだ。










ウィキペディア創設者ジミー・ウェールズからのメッセージをお読みください - アンサイクロペディア