コンパイル担当の者(朝から晩までコンパイル!)から 伝言が伝わってきた

この期に及んでも、下位の関数すら1からの作り直しは許されず、
既存のコードを編集して直すようにとキツク言われていた。

修正個所では必ず元のコードをコメントアウトして残すように言われて
いたが、それを口頭で伝えられた頃にはスパゲッティのサイズが既に1/2 

に縮まっていた。俺はその事実を上位会社の担当者に伝えた。
数日後、伝言が口頭で伝わってきた。

俺たちが派遣されてきた当初のソースを、全てコメントアウトされた形で
ソース内に復元させろ、とのお達しだった。

「そんな、無茶ですよ。ソースの可読性が損なわれます!」
「至上命題だ。戻せ。コメント形式で。」

その一言のために、俺たちは丸々1週間、ソースの復元作業に追われた。もはや

合理化した個所ですら可読性は原形すら残っていなかった。全てをやり終えたとき、

俺たちには疲れた笑いが溢れた。久々に表情筋が動いたのか、非常にぎこちなく

なっていた。それでも上位会社とその更に上の者達よりはマシな顔だった。彼らは
全くの無表情、というか、強迫観念に駆られた顔であった。




292 名前:YRP常駐from群馬 投稿日:04/07/27 23:04 

最初に壊れたのは2等兵だった。

折角5万行程度にスッキリさせたソースに前のソースを復元させるヴァカげた
作業のお陰でソースは一気に15万行程度になってしまった。旧版をコメント行

として全て復元させられたのは初めての経験だった。
その頃から2等兵の顔つきが怪しくなってきた。

そのソースを提出した翌日、コンパイル担当の者(朝から晩までコンパイル!)から
伝言が伝わってきた。

「ダブルスラッシュなコメントは禁止だと伝わっていなかったのか?」
「は?」
丁度俺は仲間全員分の出張旅費の清算の為に群馬に戻っていた。

上等兵は別件で突っ込まれたドライバの改造作業にハマリ込み、コメント行の
話は2等兵達に直接指示が行った。彼らはそれを全て「手作業」で対処した。


俺は出張旅費の生産を終えて皆が立て替えた宿泊費(1人10数万円)を手に、YRPへ

戻ってきた。電車の中では久々に熟睡した。目覚めた時はカバンの中の現金を
何度も確認したものだった。










【軍曹が】携帯電話開発の現状【語る】- 笑わないプログラマ

ひー