メカニズムとはこうだ

「実は、これまでにも困り顔ブームはあったんです。60〜70年代前半ぐらいの藤圭子や、青江三奈、いしだあゆみなどは、みんな困り顔でした。戦後すぐの本当に大変な時代には、美空ひばりなど、パワフルな人が支持されたけど、そこまで必死じゃなくて、もっとユルくなったのが『困り顔』の時代。

 それから、景気が高値安定となり、キャンディーズなど笑顔路線がウケ始め、いったん困り顔はいなくなりました」

 そのメカニズムとはこうだ。

「昔から『弱っている人を守ってあげたい』という思いは人間の本能としてあったけど、それが今、顕著になってきた。例えば、バブルの頃などは、男もイケイケだから、強い女でも相手にできたけど、景気の低迷が続く今は男も弱り、弱っている女と寄り添いたくなっている。女のほうも、媚びない女、強い女で押せたのが、そうも言ってられなくなり、戦略としてか弱さをアピールするようになった。これは、“弱含みの時代”だからこそ。『自分も弱いけれど、もっと弱いものを守りたい』という人間の本能的なものがブームを後押ししているのではないでしょうか」

 今、支持されている「困り顔」には、皆藤愛子堂真理子ら女子アナや蒼井優綾瀬はるかなど。その共通点は「クラスにいそうで、無理め感のないかわいいコ」。










女子アナ、蒼井優、綾瀬はるか…「困り顔」萌えのメカニズム - ZAK×SPA! - ZAKZAK